ごきげんよう、私です。
近年、20代30代の奨学金破産が問題となっていますね。
大学在学中に奨学金を借りるも、卒業後返済できなくなって破産してしまうものです。
私も卒業しなかったのに4年満額借りてしまったので、240万円をコツコツ返済してますw
この問題がネットや新聞で取り上げられる度に、
「俺の時代はバイトで授業料払ったんだ。」とか、
「奨学金なんて繰り上げ返済するもんでしょ。」とか、
「返せもしないのになんで大学なんて行ったの?」とか、
人生の先輩(笑)からのお言葉を頂きます。
また別の話題ですが、よく「若者の○○離れ」とか20代30代がメディアでボッコボコに叩かれたりしますよね。
はたしてこれらの問題は本当に若者だけが悪いのでしょうか?
実際のデータを基に、少し考察してみようと思います。
いずれのグラフも単位:円です。
大学授業料と賃金
まずは主題である大学授業料について。
- 国立大学授業料(1年間)
- 卒業後の返済に関わる「大卒初任給」
- 在学中の生活に関わる「最低賃金」
この3つをグラフにしてみました。
授業料と初任給は左軸、最低賃金は右軸です。
どの金額も右肩上がりなのですが、授業料の上がり幅がヤバいです。
1968年(祖父)、1992年(父)、2016年(子)と24年ごとの数値で見てみると、
1968年 | 1992年 | 2016年 | (1968→2016) | |
---|---|---|---|---|
授業料 (前年比) |
12,000 ( - ) |
375,600 (3,130%) |
535,800 (142.7%) |
(4,465%) |
初任給 (前年比) |
30,600 ( - ) |
186,900 (610.8%) |
203,400 (108.8%) |
(664.7%) |
最低賃金 (前年比) |
- ( - ) |
565 ( - ) |
823 (145.7%) |
- |
※途切れている場合は横スクロールできます。
ヤベーイ!
大学の授業料って48年間で44倍にもなってるんですね。
それに対して、初任給は6倍強です。
単純計算ですが、1年間働けば
1968年は大学に30年間通えます。
1992年は2回留年してもOKです。
2016年は大学を1回卒業できます。
最低賃金に関しては上昇率が授業料や初任給を上回っていますので、在学中の収入だけ見れば昔より好条件かもしれません。
もしバイトで授業料を払うとすると、
1992年は、375,600÷565=664.8時間
2016年は、535,800÷823=651.0時間
1ヶ月あたり約54時間バイトすれば払える計算です。
授業料だけならね。
次回は授業料以外の生活費などに注目してみます。
それでは、アデュ~。
出典:統計局ホームページ(http://www.stat.go.jp/)
「小売物価統計調査(動向編)調査結果」を基に作成
出典:厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)
「中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)第2回議事録」
「地域別最低賃金改定状況」を基に作成